事例紹介

宮城県公式ウェブサイトの事例紹介

宮城県公式ウェブサイト

宮城県は、震災の経験からホームページの重要性に着目され、よりタイムリーにより広範囲な人々に情報発信できるよう、アクセシビリティやユーザビリティの向上、モバイル端末対応などについて検討を重ね、平成24年度CMSを導入してホームページをリニューアルして改善に取り組まれました。

平成25年3月に策定したウェブアクセシビリティ方針では、平成25年度末に【A】の準拠、平成26年度末には【AA】の一部準拠を目指すこととされています。
CMSの機能を利用して、主要なアクセシビリティのチェックと適正な修正を行うことで、一定の対応レベルを確保しつつ、CMSではチェックしきれないアクセシビリティの達成基準については、注意ポイントをまとめたチェックリストを作成し、情報発信元となる各所属に説明・配布すると共に、サイトの運用管理者である広報課が定期的に確認し、随時、修正・アドバイス・助言を行うことでカバーしています。

更に、県の職員のみならず、県の自治体も対象とした研修会を開催しウェブアクセシビリティの普及にも務められています。ウェブアクセシビリティの取り組みについて、「道半ば」と位置付けて更なる改善を目指されている宮城県の取り組みに大いに期待しています。

JWACで行ったアクセシビリティ診断結果

サイト名称 宮城県庁
評価対象URL 外部サイトを別ウインドウで開きますhttp://www.pref.miyagi.jp/
HARELの点数※ トップページ :90点
JIS規格
JIS X 8341-3:2010
達成基準に
配慮している点
  • ブラウザの機能でウェブページを200%に拡大してもテキストの表示に問題ない。
  • 見出し要素が適切に使われている。
  • ページを開いても自動で音声が再生されない。
  • 画像にalt属性がある。
  • パンくずリストがある。
  • 各ページの構造が共通になっている。
  • アクセシブルな複数の問い合わせ手段がある。
JIS規格以外
の工夫点
  • 文字サイズ変更と文字色、背景色の組み合わせを変更する機能がある。
その他 なし
JWAC評価時期 2013年12月11日

※HARELは、NTTDataが提供するJIS X 8341-3:2010に基づいてウェブページのアクセシビリティの達成度をチェックし、点数で表示するウェブサイトです。

※JWACで、自治体1,938サイトからランダムに選んだ20サイトのトップページをHARELでチェックすると平均点が69.0点です。20サイトの最高点は90点、最低点は55点でした。

サイト運営者からのコメント

先の東日本大震災において当県は甚大な被害を受けました。その際、被災者は避難所から被災状況やライフラインの復旧状況などを知るために、また県外からは被災地の情報や安否確認、ボランティア情報など多種多様な情報を入手するために、多くの方がサイトを訪れ、また私たちもその要望に応えるため情報の発信に日々努めました。

この経験から、様々な人が情報を入手することに対応したサイトである必要があることを踏まえ、平成24年度に新規に「CMS」を導入してサイト全体のリニューアルを図りました。避難所や仮設住宅など、場所を問わずどこからでも閲覧ができることの重要性を考慮し、スマートフォンやタブレットなどの情報端末にも対応しました。

現在、このCMSの導入によって、当県は「JIS X 8341-3:2010」における等級Aに準拠しています。しかし、コンテンツを作成する側が意識を持って配慮をしない限り、等級の維持は難しいと感じています。また、自然災害や放射能、感染症情報など人命にかかわる情報は速やかに発信するために、担当課が自ら率先してコンテンツを作成し情報を公開しており、その技術向上の一環として、県内市町村も対象としたパブリシティ研修やウェブアクセシビリティ研修などを積極的に実施しています。

特に、ウェブアクセシビリティにおいては、情報を受ける側の「相手の目線」になって考えてもらえるよう職員にチェックシートを配布し、職員一人一人が情報の発信者としての意識を持ち、アクセシビリティ・ユーザビリティに配慮する「意識の改革」に取り組んでおります。

この「意識の改革」によって、だれもが使いやすいサイトになるよう、今後も私たちは様々な取り組みを行っていきます。

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