ウェブアクセシビリティの評価・試験

Q

アクセシビリティを評価するツール、評価後の改善すべき項目が提示されるツールがあれば紹介して欲しい。

A

アクセシビリティを評価するツールとしては、総務省から公開されているmiChecker (エムアイチェッカー)外部サイトを別ウインドウで開きますが無料で利用できます。

miChecker 「問題あり」「問題の可能性あり」など、レベル毎にいくつの問題点があるか、また問題となったJIS規格の何番にあたるか表示されます。

ただし、ツールを用いた評価だけでは、アクセシビリティを全て評価することはできませんので人による確認(ユーザによる評価と専門家による評価)も必要です。専門業者に委託せずご自身で実行する場合は、アクセシビリティ対応ルール(ウェブアクセシビリティ方針)を先に定め、確認リストを作成することをお勧めします。確認リストは、評価ツールでは判別できない内容の確認を行います。リスト項目例は次のとおりです。

  • 画像がある場合、代替テキストの内容は適切か
  • 単語間に不要なスペースを使用していないか

リストを作成すると、確認者スキルに左右されることなく、リスト内の項目を全てクリアすることでアクセシビリティを担保することが可能です。(2021年2月22日回答)

Q

ウェブアクセシビリティについて、ユーザー評価を行うことは必要でしょうか。また、公的なモニター制度はありますか。

A

ウェブアクセシビリティ対応において、ユーザー評価を行うことは必要です。JIS X 8341-3:2016の附属書JAでは、ユーザー評価を行う必要について「高齢者及び障害者を含む利用者にウェブコンテンツを実際に利用してもらって問題を抽出したりすることで,ウェブコンテンツが達成基準を満たしているかどうかの判断がより確かになる。」と書かれています。また、公的なモニター制度はありませんので、専門の業者に頼むことも一つの方法です。

Q

ウェブアクセシビリティの試験や検査を実施する際、資格のようなものは必要ですか。

A

資格は必要ありません。ただ、JIS X 8341-3 (WCAG 2.0) の実装方法を理解しておかないと、ウェブアクセシビリティを正しく試験することができません。実装方法や判定方法の情報は、W3Cで「Understanding WCAG 2.0」や「Techniques for WCAG 2.0」を公開しているので、それらの情報を見て正しく実装されているのかを判断できることが必要になります。「Understanding WCAG 2.0」や「Techniques for WCAG 2.0」の日本語訳が、ウェブアクセシビリティ基盤委員会(WAIC)で「WCAG 2.0 解説書外部サイトを別ウインドウで開きます」、「WCAG 2.0 達成方法集外部サイトを別ウインドウで開きます」として公開されていますので、参照してください。